Takumi Conference10th UNISEC Space Takumi Conference

2019-12-26
for Practical Study of Problem Finding and Solving in Space Systems
===2020年6月19日(金) 追記===
延期していた10th UNISEC Space Takumi Conferenceですが、下記のように再スケジュールいたします。 オンラインでの開催となります。
開催日時:7月15日(水) 9:50~19:20(予定)
形式:オンライン会議(Zoom使用予定)
論文締め切り:7月8日(水)
申し込みに必要な情報は今までと同様です。
但し、登録数に制限があるので、必ず、事前に申し込みをしてください。
申し込み後に、オンライン会議をするための誓約をしていただき、その後、詳細情報を通知します。
=================
=================
Space Takumi Conferenceに参加希望者は、氏名、所属、連絡先をUNISEC事務局(連絡先は下記参照)に7月8日(水)までに連絡してください。
オンライン会議の都合上、人数を制限します。必ず、事前に申し込みをしてください。申し込み後に、事務局から、誓約事項など詳細情報を通知します。
=================
開催日 令和2年7月15日(水)
時間 9:50~19:20(予定)
開催場所 オンライン会議(Zoom使用予定)
主催 NPO法人 大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)
後援 JAXA
(社)日本機械学会 宇宙工学部門
(社)日本航空宇宙学会
参加費用 正会員 1,000円
非会員 2,000円
学生員 0円
非学生会員 1,000円
講演費用代 1,000円(会議中)、5,000円(会議後)
正会員、非会員参加者には参加費に含む。
参加受付人数 参加者、運営含めて、登録は100名まで。
講演プログラム 下記参照
======
オンライン会議のためのスケジュール
======

Program of 10th Space Takumi Conference

講演時間の内訳:
30分間(発表20分程度、質疑応答10分程度)
60分間(発表40分程度、質疑応答20分程度)

9:50-10:00 開催挨拶:松永三郎(東京工業大学)
Session 1 司会:桒原 聡文(東北大学)
10:00-11:00 特別講演1
UNISEC 2020-007
観測データーをどこまで熟慮すべきか? Keplerの例
八坂哲雄(QPS研究所取締役、九州大学名誉教授、元UNISEC理事長)

概要:
近年いろいろのデーターが研究の結果あるいはネットを通して得られるが、データー量が多ければ多いほど粗雑に使っていないだろうか。
AIによる分析が最先端であろうが、それに至る前に、エンジニアとして得られたデーターに対してどのような態度で接するべきか。
ケプラーの法則はニュートンの運動方程式が知られる以前に発見されているが、ティコ・ブラーエによる35年間にわたる星の観測記録があって初めて可能となった。
その発見までの経緯を述べてデーターに向き合う姿勢を考えてみたい。

11:00-11:30 UNISEC 2020-005
可変形状衛星ひばりの姿勢系SiLSを用いた性能評価
渡邉 奎(東京工業大学),小林 寛之,中条 俊大,松永 三郎

概要:
軌道上で積極的に衛星形状を変化させる可変形状機能の応用先として,可変形状姿勢制御(VSAC)があるが,これは太陽電池パドルなど衛星の一部を駆動させることで発生した反作用トルクを利用して衛星本体姿勢を制御する方法であり,迅速性と安定性の両立が期待されている.
東工大では現在VSAC実証衛星ひばりを開発しているが,軌道上運用を考えると,システム形状・慣性が変化することを考慮したMTQなどパドル以外のアクチュエータでの制御や,姿勢決定系などを含めた姿勢系全体の性能評価が必要である.
そこで本稿では,姿勢系全体をモデル化したソフトウェア姿勢制御シミュレータ(SiLS)を用いて,姿勢制御性能が要求を満たすかの確認をする.
また,要求を満たさない場合は対策を提案する.

11:30-12:00 UNISEC 2020-006
大気抵抗下における可変形状機能を有する衛星の形状変化と磁気トルカを用いた姿勢制御
宮本 清菜(東京工業大学),中条 俊大,松永 三郎

概要:
展開型太陽電池などを可変駆動させる可変形状機能は,衛星の形状変化に伴い発生する内力を用いた姿勢制御および目的形状になることで発生する外力を用いた軌道・姿勢制御を実現でき,様々なミッションへの応用が期待される.
本講演では,2021年度に打ち上げ予定の超小型衛星「ひばり」で行う実験のうち,外力を用いた姿勢制御の初期検討について述べる.
大気抵抗下において衛星形状を変化させ,姿勢を変更した際に平衡点が変わり,その周りで姿勢が振動する.
磁気制御でこの振動を制御できるか検討した結果を報告する.
また,これにより外力(大気抵抗と磁力)を利用した大角度かつ迅速な姿勢マヌーバができる可能性がある.

12:00-13:15 昼食
Session 2 司会:永田 晴紀(北海道大学)
13:15-13:45 UNISEC 2020-003
超小型ロケット用独立搭載型テレメトリの開発
星 拓磨(神奈川大学),高野 敦,三宅 真(フルハートジャパン),國廣 愛彦

概要:
神奈川大学では超小型人工衛星を超小型ロケットで打ち上げるためにハイブリッドロケットの研究,開発を行っている.
この開発の一環として,神奈川大学にて2017年度に開発されたテレメトリ装置とデータロガーの機能を統合し,将来の製品化を見据え信頼性の向上と既存プログラムの見直による性能向上と同時にさらなる小型化を行った.
本報告ではテレメトリ装置の開発と試験で得た知見について報告する.

13:45-14:15 UNISEC 2020-004
亜酸化窒素によるハイブリッドロケットエンジンの破裂事例と対策
高野 敦(神奈川大学),船見 祐揮(防衛大学校),喜多村 竜太(神奈川大学),五十嵐 裕貴

概要:
神奈川大学では2014年度より亜酸化窒素を酸化剤としたハイブリッドロケットの開発に取り組んでいる.
亜酸化窒素は医療用麻酔ガスに使用されるなど安全と言われているが,一方で連続的な自己発熱分解反応を起こすと急激に膨張し,酸化剤タンクやエンジンを破裂させる事故を起こす.
自己発熱分解反応は有機物などが触媒になって起こるといわれているが,この反応が起こる条件は明瞭になっていない.
神奈川大学においても2017年度に酸化剤タンクとエンジンの破裂飛散を経験し,その対策を講じた結果2018年度には生じていなかったが,2019年度において4回のエンジン破裂・部品の飛散事故を経験した.
その都度対策を講じ,同じ部位が起点となる破裂は避けられてきた.
これらの破裂の原因と,その推定原因の1つである亜酸化窒素の自己発熱分解反応の発生条件は明瞭になっていないものの,個別の事故の情報共有とそれに対する対策は一定の有効性があるものと考え報告する.

14:15-14:45 UNISEC 2020-001
トランスフォーマー宇宙機のミッション検討状況
中条 俊大(東京工業大学), 菅原 佳城(青山学院大学), トランスフォーマー宇宙機の実現とその応用に関する研究WG

概要:
各大学やISAS/JAXAのメンバーからなる連合チームで,トランスフォーマー宇宙機による工学ミッションの検討を行っている.
トランスフォーマーとは,互いに内力アクチュエータで結合された多数の形態要素から構成された宇宙機のことであり,軌道上で形態変化することで,多機能性(例えば望遠鏡の冷却・指向)の実現や,非ホロノミック性を利用した推進剤フリー姿勢・軌道 制御が可能である.
トランスフォーマーは,従来の宇宙機には難しいこれら(姿勢・軌道制御,望遠鏡の冷却・指向)の同時実現を狙っており,それが可能な革新的宇宙機として提案している.
その技術実証(工学)ミッションの実現に向けて,2019年度はWGの設置を行った.
本稿ではその最新の検討状況を報告する.

14:45-15:05 休憩
Session 3 司会:宮崎 康行(日本大学)
15:05-16:05 特別講演2
UNISEC 2020-002
深宇宙ゲートウェイを利用した超小型深宇宙探査機のミッション設計
尾崎 直哉(JAXA 宇宙科学研究所 特任助教)

概要:
過去数十年にわたり,産学官の新規参入者を巻き込んで,超小型衛星による地球周回ミッション数が爆発的に増大してきた.
2020年代の建設が予定されている月軌道ゲートウェイ(Lunar Orbital Platform-Gateway, LOP-G)の登場により,その潮流が月・火星等の深宇宙領域へ拡大することが期待される.
地球周回ミッションで経験を積んだ大学・民間企業等の新規参入者が,深宇宙探査ミッションに乗り出すために,先ず最初に直面する課題がミッション設計・軌道設計であると考えられる.
特に月軌道ゲートウェイを利用したミッション設計には,三体問題の専門知識を要する最も難しい軌道設計の1つであるため,超小型探査機=月軌道ゲートウェイを利用した深宇宙ミッションの裾野拡大の障壁となりうる.
そこで,本発表では,簡易的な月軌道ゲートウェイのミッション設計手法について述べる.

16:05-17:05 特別講演3
UNISEC 2020-008
軌道環境『利用』から『保全』の時代へ -スペーデブリ問題のトピックス-
北澤幸人(JAXA宇宙科学研究所・大学共同利用システム研究員/UNISEC・相談役)

概要:
宇宙デブリは増加を続け、更に近年では、大規模な衛星コンステレーションが実用化されつつあり、軌道環境は混雑の一途をたどっている。
そのため、宇宙状況認識(SSA)技術・施設の拡充や、宇宙航行管制(STM)の重要性が増している。
また、大型のデブリを年5~10機、継続的に除去することが必要とされている。
一方、軌道環境の保全を目指した国際的な取り組みとして、従来のデブリ発生防止に関するルールづくりに加え、「事業者」の環境保全性に関する「格付け・認証」(SSR:Space Sustainability Rating)や、デブリ除去を含む軌道上サービス技術に関するルール制定等についても検討が開始されている。
SSRを中心に軌道環境保全に関する最近のトピックスについて議論する。

17:05-17:25 休憩
Session 4 司会:松永 三郎(東京工業大学)
17:25-18:20 UNISEC挑戦賞授与式:挑戦賞の設立趣旨と意図、受賞者と受賞内容の紹介
受賞講演:受賞者から代表して講演
UNISEC 2020-10
UNISECの国際展開と今後の可能性について
川島レイ(UNISEC)

概要:
日本で始まった大学宇宙工学コンソーシアムの「手作り宇宙開発」を通しての教育・研究活動は、今や世界50か国以上に広まっており、衛星のハンズオントレーニングは、当たり前のこととして、発展途上国を含む各国・地域で受けいられている。
本講演では、UNISECのこれまでの国際展開について概観し、今後の方向性や可能性について論じる。

18:20-19:20(予定) 意見交換会
UNISEC 2020-09
参加者全員

概要:
重要課題検討、UNISEC挑戦賞の課題、COVID-19下での宇宙研究・開発・ビジネスの方向について検討する。
贈賞授与式を兼ねる予定。


発表申込み先(アブストラクト提出先)

UNISEC事務局
TEL:03-5800-6645 FAX:03-6826-3988
E-mail:info(at)unisec.jp
※(at)の部分を@に変換してお送りください。

Space Takumi Conferenceに参加希望者は、氏名、所属、連絡先をUNISEC事務局に7月8日(水)までに連絡してください。
オンライン会議の都合上、人数を制限します。必ず、事前に申し込みをしてください。申し込み後に、事務局から、誓約事項など詳細情報を通知します。


2020年3月3日(火)追記
3/17の10th UNISEC Space Takumi Conferenceですが、新型コロナウイルス感染症の情勢を鑑み、大変残念ですが、開催を延期させていただくこととしました。
皆様方には、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
尚、4月以降、新型コロナ騒ぎが落ちついてから、オリンピック開会の前くらいまでの開催を検討致します。

====
2020年7月15日(水)にオンライン会議で開催することになりました。詳細は冒頭をご覧ください。
====

===========
新型コロナウイルスの感染拡大に対して、厚生労働省から「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」(2月25日(火))が出ており、その中の4. (1) ③にて、

「③イベント等の開催について、現時点で全国一律の自粛要請を行うものではないが、専門家会議からの見解も踏まえ、地域や企業に対して、イベント等を主催する際には、感染拡大防止の観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性を改めて検討するよう要請する。」

とあります。
これに従い、開催地である東京工業大学の方針も踏まえて、現在、本会議を開催するかどうかを検討しており、3月2日を目途に開催是非をお知らせする予定です。
参加を希望する方は、下記の注意等を十分に留意して、参加するようにお願いします。
なお、情勢によっては急遽中止させていただく場合もあります。
中止となった場合は、本URLにて周知するとともに、参加登録された方にはメールで連絡します。

(参考)
厚生労働省 「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」(2月25日(火))
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
厚生労働省 「イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ」

===

当日参加も受け付けますが、準備の都合上、Space Takumi Conferenceに参加希望者は、氏名、所属、連絡先、懇親会の参加有無をUNISEC事務局(連絡先は下記参照)に3月11日(水)までに連絡してください。

開催日 令和2年3月17日(火)
時間 10:00~18:15(予定)
開催場所 東京工業大学・大岡山キャンパス・石川台3号館3階304会議室
(地図は下に掲載しております)
主催 NPO法人 大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)
後援 JAXA
(社)日本機械学会 宇宙工学部門
(社)日本航空宇宙学会
参加費用 正会員 3,000円
非会員 5,000円
学生員 1,000円
非学生会員 2,000円
65歳以上 1,000円
論文集費用 2,000円(会議中)、5,000円(会議後)
正会員、非会員参加者には参加費に含む。
懇親会 時間 会議終了後2時間程度、軽食
会場 石川台3号館3階305会議室
費用 2,000円(程度)
講演プログラム 下記参照

講演趣旨

Space Takumi Conferenceでは、1)プロジェクト計画、2)研究・開発の途中経過、3)地上実験・軌道上実証などによる成果、などの発表について、幅広く受け付けます。

なお、講演会での議論を経た後、論文にしていただき、UNISEC Space Takumi Journalへの投稿を推奨します。

今回も特別講演として、衛星、ロケット、宇宙利用などに関して宇宙工学等の先端を担っている講師に話をしていただく予定です。

また、当該分野に関連する意見交換会等も、時間内で開催する予定です。

講演発表概要

発表形式は口頭発表で、また、使用言語は日本語または英語。
講演発表時間は、質疑応答を含めて、30分~90分を予定(採択講演数と発表内容に依存)。
UNISEC会員以外の方の講演発表も歓迎します。

講演発表の申し込み方法

アブストラクト(要約)を作成してUNISEC事務局に送付してください。
講演発表論文の指定フォーマット(word)の1頁の内容を参考にして送付ください。

  1. 講演題目
  2. 著者名、所属
  3. アブストラクト(日本語200-300字程度、または、英語50-100words程度)
  4. 代表者氏名と連絡先(e-mail、電話)

講演発表論文

採択後、締切日までに講演論文を下記の指定フォーマットにしたがって作成して、その電子ファイルを事務局まで送付ください。

頁数には特に制限はありませんが、容量を原則10MB未満とします。
講演論文pdfは論文集として発行します。さらに、後日、web上にてアーカイブとして順次公開を予定しています。

(指定フォーマット)
日本語:ワードファイルワードファイル論文テンプレート
英語:ワードファイルワードファイル論文テンプレート

当日参加も受け付けますが、準備の都合上、Space Takumi Conferenceに参加希望者は、氏名、所属、連絡先、懇親会の参加有無をUNISEC事務局(連絡先は下記参照)に3月11日(水)までに連絡してください。

スケジュール

発表申込み締切日(アブストラクト締切日) 2月3日(月)
採択結果の通知日 2月10日(月)
講演論文締切日 3月10日(火)
講演発表日 3月17日(火)

===
延期前のスケジュール(2020年7月15日(水)開催のスケジュールは冒頭をご覧ください。)
===

Program of 10th Space Takumi Conference

講演時間の内訳:
30分間(発表20分程度、質疑応答10分程度)
60分間(発表40分程度、質疑応答20分程度)

10:00-10:05 開催挨拶:松永三郎(東京工業大学)
Session 1 司会:宮崎 康行(日本大学)
10:05-10:35 UNISEC 2020-001
トランスフォーマー宇宙機のミッション検討状況
中条 俊大(東京工業大学), 菅原 佳城(青山学院大学), トランスフォーマー宇宙機の実現とその応用に関する研究WG

概要:
各大学やISAS/JAXAのメンバーからなる連合チームで,トランスフォーマー宇宙機による工学ミッションの検討を行っている.
トランスフォーマーとは,互いに内力アクチュエータで結合された多数の形態要素から構成された宇宙機のことであり,軌道上で形態変化することで,多機能性(例えば望遠鏡の冷却・指向)の実現や,非ホロノミック性を利用した推進剤フリー姿勢・軌道 制御が可能である.
トランスフォーマーは,従来の宇宙機には難しいこれら(姿勢・軌道制御,望遠鏡の冷却・指向)の同時実現を狙っており,それが可能な革新的宇宙機として提案している.
その技術実証(工学)ミッションの実現に向けて,2019年度はWGの設置を行った.
本稿ではその最新の検討状況を報告する.

10:35-11:35 特別講演1
UNISEC 2020-002
深宇宙ゲートウェイを利用した超小型深宇宙探査機のミッション設計
尾崎 直哉(JAXA 宇宙科学研究所 特任助教)

概要:
過去数十年にわたり,産学官の新規参入者を巻き込んで,超小型衛星による地球周回ミッション数が爆発的に増大してきた.
2020年代の建設が予定されている月軌道ゲートウェイ(Lunar Orbital Platform-Gateway, LOP-G)の登場により,その潮流が月・火星等の深宇宙領域へ拡大することが期待される.
地球周回ミッションで経験を積んだ大学・民間企業等の新規参入者が,深宇宙探査ミッションに乗り出すために,先ず最初に直面する課題がミッション設計・軌道設計であると考えられる.
特に月軌道ゲートウェイを利用したミッション設計には,三体問題の専門知識を要する最も難しい軌道設計の1つであるため,超小型探査機=月軌道ゲートウェイを利用した深宇宙ミッションの裾野拡大の障壁となりうる.
そこで,本発表では,簡易的な月軌道ゲートウェイのミッション設計手法について述べる.

11:35-12:50 昼食
Session 2 司会:永田晴紀(北海道大学)
12:50-13:20 UNISEC 2020-003
超小型ロケット用独立搭載型テレメトリの開発
星 拓磨(神奈川大学),高野 敦,三宅 真(フルハートジャパン),國廣 愛彦

概要:
神奈川大学では超小型人工衛星を超小型ロケットで打ち上げるためにハイブリッドロケットの研究,開発を行っている.
この開発の一環として,神奈川大学にて2017年度に開発されたテレメトリ装置とデータロガーの機能を統合し,将来の製品化を見据え信頼性の向上と既存プログラムの見直による性能向上と同時にさらなる小型化を行った.
本報告ではテレメトリ装置の開発と試験で得た知見について報告する.

13:20-13:50 UNISEC 2020-004
亜酸化窒素によるハイブリッドロケットエンジンの破裂事例と対策
高野 敦(神奈川大学),船見 祐揮(防衛大学校),喜多村 竜太(神奈川大学),五十嵐 裕貴

概要:
神奈川大学では2014年度より亜酸化窒素を酸化剤としたハイブリッドロケットの開発に取り組んでいる.
亜酸化窒素は医療用麻酔ガスに使用されるなど安全と言われているが,一方で連続的な自己発熱分解反応を起こすと急激に膨張し,酸化剤タンクやエンジンを破裂させる事故を起こす.
自己発熱分解反応は有機物などが触媒になって起こるといわれているが,この反応が起こる条件は明瞭になっていない.
神奈川大学においても2017年度に酸化剤タンクとエンジンの破裂飛散を経験し,その対策を講じた結果2018年度には生じていなかったが,2019年度において4回のエンジン破裂・部品の飛散事故を経験した.
その都度対策を講じ,同じ部位が起点となる破裂は避けられてきた.
これらの破裂の原因と,その推定原因の1つである亜酸化窒素の自己発熱分解反応の発生条件は明瞭になっていないものの,個別の事故の情報共有とそれに対する対策は一定の有効性があるものと考え報告する.

13:50-14:20 UNISEC 2020-005
可変形状衛星ひばりの姿勢系SiLSを用いた性能評価
渡邉 奎(東京工業大学),小林 寛之,中条 俊大,松永 三郎

概要:
軌道上で積極的に衛星形状を変化させる可変形状機能の応用先として,可変形状姿勢制御(VSAC)があるが,これは太陽電池パドルなど衛星の一部を駆動させることで発生した反作用トルクを利用して衛星本体姿勢を制御する方法であり,迅速性と安定性の両立が期待されている.
東工大では現在VSAC実証衛星ひばりを開発しているが,軌道上運用を考えると,システム形状・慣性が変化することを考慮したMTQなどパドル以外のアクチュエータでの制御や,姿勢決定系などを含めた姿勢系全体の性能評価が必要である.
そこで本稿では,姿勢系全体をモデル化したソフトウェア姿勢制御シミュレータ(SiLS)を用いて,姿勢制御性能が要求を満たすかの確認をする.
また,要求を満たさない場合は対策を提案する.

14:20-14:50 UNISEC 2020-006
大気抵抗下における可変形状機能を有する衛星の形状変化と磁気トルカを用いた姿勢制御
宮本 清菜(東京工業大学),中条 俊大,松永 三郎

概要:
展開型太陽電池などを可変駆動させる可変形状機能は,衛星の形状変化に伴い発生する内力を用いた姿勢制御および目的形状になることで発生する外力を用いた軌道・姿勢制御を実現でき,様々なミッションへの応用が期待される.
本講演では,2021年度に打ち上げ予定の超小型衛星「ひばり」で行う実験のうち,外力を用いた姿勢制御の初期検討について述べる.
大気抵抗下において衛星形状を変化させ,姿勢を変更した際に平衡点が変わり,その周りで姿勢が振動する.
磁気制御でこの振動を制御できるか検討した結果を報告する.
また,これにより外力(大気抵抗と磁力)を利用した大角度かつ迅速な姿勢マヌーバができる可能性がある.

14:50-15:05 休憩
Session 3 司会:桒原 聡文(東北大学)
15:05-16:05 特別講演2
UNISEC 2020-007
観測データーをどこまで熟慮すべきか? Keplerの例
八坂哲雄(QPS研究所取締役、九州大学名誉教授、元UNISEC理事長)

概要:
近年いろいろのデーターが研究の結果あるいはネットを通して得られるが、データー量が多ければ多いほど粗雑に使っていないだろうか。
AIによる分析が最先端であろうが、それに至る前に、エンジニアとして得られたデーターに対してどのような態度で接するべきか。
ケプラーの法則はニュートンの運動方程式が知られる以前に発見されているが、ティコ・ブラーエによる35年間にわたる星の観測記録があって初めて可能となった。
その発見までの経緯を述べてデーターに向き合う姿勢を考えてみたい。

16:05-17:05 特別講演3
UNISEC 2020-008
軌道環境『利用』から『保全』の時代へ -スペーデブリ問題のトピックス-
北澤幸人(JAXA宇宙科学研究所・大学共同利用システム研究員/UNISEC・相談役)

概要:
宇宙デブリは増加を続け、更に近年では、大規模な衛星コンステレーションが実用化されつつあり、軌道環境は混雑の一途をたどっている。
そのため、宇宙状況認識(SSA)技術・施設の拡充や、宇宙航行管制(STM)の重要性が増している。
また、大型のデブリを年5~10機、継続的に除去することが必要とされている。
一方、軌道環境の保全を目指した国際的な取り組みとして、従来のデブリ発生防止に関するルールづくりに加え、「事業者」の環境保全性に関する「格付け・認証」(SSR:Space Sustainability Rating)や、デブリ除去を含む軌道上サービス技術に関するルール制定等についても検討が開始されている。
SSRを中心に軌道環境保全に関する最近のトピックスについて議論する。

17:05-17:15 休憩
Session 4 司会:松永三郎(東京工業大学)
17:15-18:15 意見交換会
UNISEC 2020-09
参加者全員

概要:
深宇宙探査、SSR、オープンソース化など、直近の重要課題について検討する。
贈賞授与式を兼ねる予定。

18:15-18:30 休憩(会場片付けなど)
18:30-20:00(予定) 懇親会(軽食)
会場:石川台3号館305会議室

開催場所


大岡山キャンパス

発表申込み先(アブストラクト提出先)

UNISEC事務局
TEL:03-5800-6645 FAX:03-6826-3988
E-mail:info(at)unisec.jp
※(at)の部分を@に変換してお送りください。

当日参加も受け付けますが、準備の都合上、Space Takumi Conferenceに参加希望者は、氏名、所属、連絡先、懇親会の参加有無をUNISEC事務局に3月11日(水)までに連絡してください。

本講演会の内容に関する連絡先

松永三郎(東工大):Matunaga.Saburo(at)mes.titech.ac.jp
永田晴紀(北大) :nagata(at)eng.hokudai.ac.jp
宮崎康行(日大) :miyazaki(at)forth.aero.cst.nihon-u.ac.jp
※(at)の部分を@に変換してお送りください。

過去の実績

9th UNISEC Space Takumi Conference
8th UNISEC Space Takumi Conference
7th UNISEC Space Takumi Conference
6th UNISEC Space Takumi Conference
5th UNISEC Space Takumi Conference
4th UNISEC Space Takumi Conference [写真レポート]
3rd UNISEC Space Takumi Conference [写真レポート]
2nd UNISEC Space Takumi Conference [写真レポート]
1st UNISEC Space Takumi Conference