HomeUNISECUNISEC生まれの超小型衛星

1999年9月、米国ネバダ州の砂漠で初めて缶サット*が打ち上げられ、東京大学、東京工業大学の学生グループが参加しました。 両大学の学生は1999年秋にキューブサット**(10cm角)の開発にも取り組み、2003年6月に「XI-IV(東京大学)」、「Cute-I(東工大)」それぞれの打ち上げに成功しました。 現在では多くの大学が超小型衛星を開発し、打ち上げ・運用に成功しています。

 

※クリックで大きな図が表示されます(2022年末現在)
*缶サット(CanSat):
「缶サット」とは、350ml入りのジュース缶サイズの”模擬”人工衛星のこと。 空になった市販のジュース缶の中等に、電池、マイコン、通信機、センサー、GPSなどを搭載し、小型ロケット等を用いて打上げ、地上に降下させながらデータ収集や通信実験等を行う。
1998年、ハワイで開かれた「大学宇宙システム・シンポジウム」で、米国スタンフォード大学工学部宇宙工学科のロバート・トィッグス教授***が「CanSat」という名で提唱し、低軌道(高度400km程度)へ打ち上げる本物の人工衛星として日米各大学での開発がスタート。当初は大気圏外へ打ち上げる予定だったが、打ち上げ用ロケットが見つからなかったため、軌道への打ち上げではなく、地上4,000メートルの高さまで上げられるアマチュア・ロケットに搭載しての打ち上げとなった。 この変更によって、缶サットは「惑星の周りを回る星」という意味での「人工衛星」にはならなかったが、機体が地上に下りてくるため失敗の要因等の究明がしやすく、実践的な教育ツールとして広まった。
参考コンテンツ:
**キューブサット物語(https://unisec.jp/cubesatstory/index.html
***ロバート・トィッグス教授スペシャルインタビュー(https://unisec.jp/library/text/bobtwiggs1.html
参考書籍:
・「上がれ!空き缶衛星」著者:川島レイ(2004年 新潮社)
・「キューブサット物語 超小型手作り衛星、宇宙へ」著者:川島レイ(2005年 エクスナレッジ)