2003年に開催されたCubesat Symposiumの報告です。
概要
■ □ 開 会 式 □ ■
3月10日。雲ひとつない晴天。
六本木の国際文化会館に、130人を超える人がつめかけました。 |
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同時通訳設備を備えた会議場では、三名の同時通訳者がスタンバイ。 同時通訳つきの会議とはぜいたくですが、おかげさまで、多くの方にご参加いただけました。 開会の挨拶は、ISASの教授にして、オープンラボ準備委員会の主唱者である高橋忠幸氏。 |
■ □ セッション発表 □ ■
NASAのJohon Hines氏 |
3月10日
10時からは招待講演。 |
CubeSatに心血を注ぐカルポリ(California Polytechnic State University)のJordi Puig-Suari 氏、東大の中須賀真一氏の講演が続きました。 | CalPolyのJordi Puig-Suari氏 |
質疑応答 |
ランチをはさんで、発表セッション。小型衛星に関わる、ビジネス面、技術面など、さまざまな発表がなされました。 いずれも、内容が濃く、質疑応答も活発で、会場は熱気に包まれました。 |
ショートブレイクの後、ユビキタスコンピューティングの坂村健氏のご講演。見えないほど小さなコンピュータの実物を手に、次々と繰り出すお話は刺激的でした。 ドイツからお招きしたSandau氏の講演のあと、コーヒーブレイクをはさんで、大学プロジェクトのセッション。韓国や台湾でも小型衛星プロジェクトには相当力をいれているようで、大学の小型衛星プロジェクトの発表がありました。 |
ユビキタスコンピューティングの坂村健氏 |
Hankuk Aviation UniversityのYoung-Hyun Kim氏 |
3月11日
二日目ということで、朝から発表セッションが続きます。ここでの発表が翌日の新聞記事になり、取材申込みが殺到したという方もおられ、このシンポジウムの影響力の大きさに驚きました。 |
この日の招待講演は、ISASの斎藤宏文氏。現在取組中の新しい宇宙開発の形を図示されました。その図は、手書きでしたが、相当なインパクトのある図で、ある海外からの参加者が、「あの図は組織名を変えて使わせてもらおう」と言っておられました。また、カナダのMOSTミッションについて、Gatling氏が代理で講演されました。 | 聴衆 |
創価大の米津啓子さん |
ミッションアイディアコンテストに続き、最後の大学キューブサットプロジェクトのセッションでは、創価大、九州大、ハワイ大、日大、東大の五つの大学の学生が発表しました |
■ □ ミッションコンテスト □ ■
北海道大学の村木 祐介さん |
日本初のミッションアイディアを競うコンテストが、11日の午後に開かれました。
アイディアでよいので、設計までする必要はなく、それほどの厳密さは要求されません。 |
コンテストは、会場の参加者の投票により、優勝が決められます。 7名の参加者は、それぞれ思い思いのやり方で、聴衆へのアピールを考えたプレゼンを練ってきていました。 5分の発表時間と3分の質疑応答。聴衆は、投票用紙に番号を書き、コーヒーブレイクの間に集計。 |
日本大学の醍醐 加奈子さん |
優勝した東京大学の金色一賢さん |
結果は、「宇宙ジオラマ」が圧倒的な勝利を飾りました。 東大の金色一賢氏のアイディアですが、映画業界のことを調べ、宇宙ジオラマを撮影し、CGでは撮れない場面をとる、というものです。技術的な難しさに対しての質問に、「気合でやります」と言ったのが幸いしたのかどうか、多数の票をとりました。 今年就職する彼は、内定先の研修を抜け出しての参加。表彰式のときには、すでに、会場にはいませんでした。 |
■ □ ポスターセッション □ ■
10日の発表セッション終了後、5時から会場は、ポスターセッション会場に早変わり。ポスター発表者と参加者との交流があちこちでみられました。発表と違って、かなり細かいことを聞けるのがポスターセッションの醍醐味。 | |
この後、別会場で懇親会がセットされていましたが、多くの方が、会場の移動を促されるまで残って、ポスターセッションを楽しんでおられました。 |
■ □ コーヒーブレイク □ ■
午後の一番眠い時間帯に、コーヒーブレイク。 コーヒーを片手に歓談する姿があちこちに見られました。 |
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