植松電機は北海道の中央部に位置する電気機械製造業です。リサイクルに用いられる電磁石の製造販売を行う傍ら「ある目的」のために「研究開発支援事業」と「教育支援事業」を行っています。
植松電機の敷地面積は13万㎡です。また製造業としてマシニングセンターやレーザー加工機など様々な加工機械があります。それらを活かして特殊な大型実験装置を作れます。国際宇宙ステーションと同レベルの微小重力を作り出せる実験設備や、人工衛星開発用の熱真空チャンバーも自作しました。また、ロケットエンジン試験用の大型サイレンサーがあり、今年はその能力を3倍に拡大する予定です。宇宙空間でのロケットエンジン試験用のHATSも製造できます。昨年は固体ロケット用の推進薬製造設備も増設しました。今では多くの大学や企業がそれらの試験装置を活用してくれています。
また全国の教育委員会や学校と連携しており、植松電機には修学旅行の中高生が毎年1万人訪れます。そこでは1人1機のモデルロケットを製作していただきますが、そのためのモデルロケットは日本の学校に対応して飛行高度を40mに抑え、製作時間を45分にしたものを開発し国産しています。現在は日本で90の団体がこのモデルロケットを用いてロケット体験教室を開催してくれています。
植松電機の目指す「ある目的」とは「いじめや虐待をなくする」ことです。
人は生きていくために自信が必要です。自信は「できなかったことができた」時に増えます。ところが「どうせ無理」という言葉で挑戦を否定された人は自信が増えません。そういう人は自分の自信を守るために自慢をし、他人を見下し、評論し、差別します。それがいじめやパワハラや虐待の一因になっています。それは自分に向かう時もあります。だからこそ、だれもが「どうせ無理」と思い込む「挑戦」を支えれば、どうせ無理に負けない人が増えるかなと考えて、本業以外の仕事をしています。