2016年に行われたARLISSは18回目の開催となりました。
ARLISS2016には13チーム、韓国から2チーム、アメリカチームは2チーム、エジプトから1チーム、ペルーから1チームの合計19チームが参加しました。 大会は9月11日-16日の期間にAeroPac協力のもと、アメリカ合衆国ネバダ州ブラックロック砂漠にて以下のスケジュールで開催しました。
日程 | 内容 |
---|---|
9月11日(日) | 前日準備 |
9月12日(月)~15日(木) | 開会式・競技日 |
9月16日(金) | 朝食ミーティング |
今年度のARLISSでは(1)カムバックコンペティション、(2)ミッションコンペティションの2つのコンペが開催されました。 カムバックコンペティションではゴールにどこまで近づけるかを競うAccuracy AwardとCanSatの持つ技術を評価するTechnology award の2つの賞を定めました。 またミッションコンペティションでは参加者投票型のBest Mission Awardを設定し、全体として計3部門を定めました、
大会詳細
9月11日
【事前打ち合わせ・技術交流会】
ARLISS参加のチームが正午にロケット発射地点の最寄りの町のGerlachのBruno’s Country Clubというホテルの会議室で安全管理に関する注意喚起と技術交流会を行いました。
各団体は自己紹介をした後、英語で自団体のCanSatの紹介を行いました。発表後には自由にCanSatの技術に関してディスカッションを行い、大変有意義な交流会となりました。
技術交流会終了後には全団体で射点へ移動しました。 この日は砂漠の視界が悪く、時折停車をしつつ安全に射点へと向かいました。 射点へ到着した後、参加団体全員でテント設営を行いました。 この日は風が強く、骨組みのみの組み立てとなりました。
テントの設営終了後、ゴール地点を確認するため、カムバックコンペティションの参加団体とゴールポイントの設置及びGPSの取得をおこないました。
9月12日~9月15日
【開会式・競技日】
12日の午前8時に射点に集合し、開会式を開催しました。 開会式では東京大学の中須賀先生よりご挨拶をいただき、AeroPac代表のKenさんより開会のご挨拶と諸注意に関する連絡をいただきました。 開会式の終わりには毎年恒例の参加者とAeroPacメンバーで集合写真をとりました。 1日目の砂漠は風も穏やかで天気も良く絶好の打ち上げ日和となりました。
1日目から4日目までは全日天気が良く、風も穏やかだったため今年はCanSatを打ち上げるには最高の環境でした。
1日目は多くの団体が機体の現地調整を行っていたため、CanSatはあまり打ち上げられませんでしたが、各団体は次の日ために砂漠にて何度も試験をおこなっていました。
2日目も晴天で風もなく、良好な打ち上げ環境でしたが、多くの団体が調整のみを行っていました。 打ち上げ回数は少ないものの、カムバックコンペに参加する愛知工科大学STELAチームが5.81mという好記録を打ち出しました。
3日目の午前中は砂煙が強く、視界が極めて悪い状況となりロケットの打ち上げが昼までできない状況でした。 午後からは打ち上げ可能となり、多くのCanSatが打ち上げられました。 この日は風が多少強く、多くのCanSatが射点から遠い地点で着地していました。 数団体は機体を見失い、CanSatをロストしそうになりましたが、他チームのCanSatの着地点をもとに捜索したところ無事、全団体がCanSatを発見することができました。
最終日は朝から多くの団体がCanSatの調整を行い、打ち上げを行っていました。 午前には東京大学チームTeam Grenouilleが3.76mという記録を達成し、午後にも電気通信大学Cake’sチームが4.80mの記録を打ち立て、近年稀にみる接戦となりました。
今年はCanSatのロストもなく、砂漠などでのトラブルもありませんでした。
これは、競技日全体を通して、天候が良かったことと、運営本部および運営車において無線通信設備(アンテナ等)を拡充したため、CanSatの捜索支援及び参加団体の監視が強化されたことが要因として挙げられます。
9月16日
朝食ミーティング
競技日最終日の翌日の9月16日、各参加チームが大会の成果を報告しました。 各チームが5分間、成果を報告しました。 ミッションコンペティションにおいては発表と同時ミッションの採点を行い、現地でのプレゼンやミッションの達成度合いなどによる得点の合計を基にコンペティションの順位を決定しました。
最後に東京科学大学の中西先生より総評をいただき朝食ミーティングを終了しました。
最後に、ARLISS2016に関わっていただいた全ての皆様に厚く御礼申し上げます。
Aeropacの皆様や、安全審査をしてくださった教員の方々、ARLISS運営チームの学生の皆様、ARLISS参加学生の皆様のお陰で、無事にイベントを終了することができました。 重ね重ね、御礼申し上げます。
結果・記録
国名 | 団体・チーム名 | Comeback記録(m) | |
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1回目 | 2回目 | ||
Japan | 電気通信大学 Cake’s | 872 | 4.8 |
Japan | 公益財団法人 日本科学技術振興財団/科学技術館 JSF | Mission Competitionのみ | |
Japan | 愛知工科大学 STELA | 5.81 | (2239) |
Japan | 東京理科大学 Asahi | (2362) | (4701) |
Japan | 東京電機大学 TDU Space Project | (829) | ― |
Japan | 首都大学東京 TMU*CAN | (3097) | (5290) |
Japan | 慶應義塾大学 Keio Team Wolve’Z | (2390) | 377 |
Japan | 電気通信大学 HighBall | Mission Competitionのみ | |
Japan | 九州工業大学 KITCATS | (3179) | ― |
Japan | 芝浦工業大学 芝浦衛星チームAMPM | (4828) | (3775) |
Japan | 東京科学大学 BALDRE | Mission Competitionのみ | |
Japan | 東京科学大学 STALKS | Mission Competitionのみ | |
Japan | 東京大学 Team Grenouille | (6869) | 3.76 |
South Korea | Seoul National University SNUSAT | ― | ― |
USA | University of Nevada,Reno Project Starbird | ― | ― |
USA | University of Nevada,Reno UNR ARLISS Club | ― | ― |
PERU | Universidad Nacional De Ingenieria PLAYTEC PERU CANSAT TEAM | ― | ― |
USA | University of Louisiana at Lafayette | ― | ― |
South Korea | Kumoh Institute of Technology IRL | (1329) | ― |
Egypt | Cairo University | (2960) | ― |
[Comeback Competiton]
1st | 東京大学 Team Grenouille |
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2nd | 電気通信大学 Cake’s |
3rd | 愛知工科大学 STELA |
4th | 慶應義塾大学 Keio Team Wolve’Z |
Fight mechanism | Kumoh Institute of Technology IRL |
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Comeback algorithm | 電気通信大学 Cake’s |
Ground locomotion mechanism | 東京大学 Team Grenouille |
Innovative System | Seoul National University SNUSAT |
[Mission Competiton]
国名 | 団体名 | Mission success level at ARLISS | Significance of mission | Uniqueness of technologies | Quality of presentation | Total |
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Japan | 公益財団法人 日本科学技術振興財団/科学技術館 JSF | 4.200 | 3.071 | 2.429 | 2.067 | 11.767 |
Japan | 東京理科大学 Asahi | 1.643 | 3.154 | 3.692 | 2.077 | 10.566 |
Japan | 電気通信大学 HighBall | 2.357 | 3.929 | 3.462 | 2.286 | 12.033 |
Japan | 九州工業大学 KITCATS | 1.929 | 2.857 | 3.000 | 2.077 | 9.863 |
Japan | 芝浦工業大学 芝浦衛星チームAMPM | 1.786 | 3.500 | 3.385 | 2.000 | 10.670 |
Japan | 東京科学大学 BALDRE | 4.000 | 4.333 | 4.733 | 2.600 | 15.667 |
Japan | 東京科学大学 STALKS | 3.154 | 3.667 | 4.385 | 2.417 | 13.622 |
South Korea | Seoul National University SNUSAT | 2.133 | 3.600 | 4.600 | 2.467 | 12.800 |
Peru | Universidad Nacional De Ingenieria PLAYTEC PERU CANSAT TEAM | 2.071 | 2.786 | 2.429 | 1.933 | 9.219 |
総合1位 | 東京科学大学 BALDRE |
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Best Performance(Mission success level at ARLISS) | 公益財団法人 日本科学技術振興財団/科学技術館 JSF |
Significance of mission | 東京科学大学 BALDRE |
Uniqueness of technologies | 東京科学大学 BALDRE |
[全部門]
UNISEC Award | 電気通信大学 HighBall |
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