UNISEC設立から1年が過ぎました。昨年は東大・東京科学大学からCube Satが実際の軌道に打ち上げられ、学生が運用を行うまでになりました。こうした学生主導で宇宙開発に新しい提案をしていくことは、学生ならではのアイディアも満載され、将来の宇宙開発に新たな可能性を示す意味でも非常に重要であると考えます。
一方で、多くの宇宙プロジェクト行う大学や高専が所属するUNISECでは、全体としての活動は実際のところあまり行なわれることがありませんでした。もちろん、各々の団体が進めるプロジェクトに力を注ぐことが重要であり、またその忙しさのために全体の交流が疎かとなってしまうという現実もあります。しかし、それではUNISECという1つの組織を形成していても、そこから生まれる新しい可能性は少ないと考えます。現在の宇宙開発は産業としても非常に狭く、国民の皆様に十分認識して頂いていないと考えます。宇宙開発がどのように地球上の暮らしに貢献しているか、ということを説明し、国民の皆様に十分理解して頂いて、そこから生まれるニーズを実現し、宇宙を多くの一般の人と共有していく、これが今後の宇宙開発では非常に重要であると考えます。しかしながら現在は、多くの学会の機会と比べても、宇宙を共有して行く動きはなかなかありません。すなわち、宇宙開発の発展が非常に狭い範囲に限られてしまっていると考えます。
これはUNISECに限らず、宇宙に関係する各団体・会社において、もちろん重要であると考えます。よくあることですが、プロジェクトを進めていく上で、自らの専門外の分野となってしまい試行錯誤を繰り返す、参加者達の調整に走り回るといった事も珍しくありません。こうした場合、非常に熱意を持った学生が中心にいればプロジェクトは進むのですが、その学生が卒業するとプロジェクト自身が続かなくなるという事態も有り得ます。このように各団体・会社内でもプロジェクトを進めていく上でも非常に難しい面があります。
このような現状を改善し、大学間の交流、さらには学生個人の交流までを活発にして、学生から新しい可能性を生み出して行くことは、今後のUNISECに課せられた使命です。その中で宇宙開発をより良くしたいという学生が集まり、技術的な面に限らず、情熱や意欲も引き継いでいけるイベントを開催していく、体制を作っていくことが一番重要なであると考えています。UNISECが所属する学生の成長する手助けとなり、また、高校生等の私達に続く次の世代へ夢を与えることのできる団体となるように尽力したいと考えています。
宇宙開発を国民に役に立てていきたい、そのためには自分に何ができるのか、と常に考え続ける熱いハートを持っています。何ができるか、どこまでできるか分からないけれども、種をまかなければ何も始まらない、失敗を恐れずまずはやってみよう!という行動力が一番の強みです。「反省すれども後悔せず」をモットーに、たくさんの方の考えを伺い、UNISECをより良いものとしていきたいと考えています。
私は宇宙を学ぶ大学院生として、宇宙と一般の人の掛け橋となることを心がけてきました。それは取り立てて特別なことではなく、例を挙げると、地元へ帰省した際、隣人のおばさんに「ロケット落ちたんだって、税金の無駄じゃなぁい?」といわれた時に宇宙開発の貢献について説明をしたり、小学生や高校生という若者に対して、夢を持って宇宙を目指してもらおうと、彼らの疑問に答えてあげたり、と誰にでもできる草の根活動です。活動自体が宇宙開発の直接の発展となるのか、と質問されたら難しい面もあります。また、1人の力では何もできない、とあきらめてしまう人達が多いことも事実です。しかし、私自身が活動した経験から感じたことは、おばさんにしろ子供にしろ、今の宇宙開発に満足している人はいないということです。こうした一般の方が宇宙開発に対して、もっと詳しい説明や自分が成長できるコンテンツ等の宇宙に参加できる機会を求めているということは間違いありません。また、私達は宇宙飛行士という特別な存在でも無ければ、宇宙開発を現実に行っているプロフェッショナルでもありません。しかし、それでも一般の方々から見れば、十分に宇宙を学ぶ専門家なのです。宇宙飛行士が忙しくてすべての国民に説明できないことや、実際に宇宙開発を行うプロフェッショナルが業務で動けないことを考えると、私達にしかできない一般の方々への宇宙開発との架け橋は間違いなく存在すると考えます。学生個人が宇宙開発の看板となり、自分が宇宙開発に対して貢献できることはないかと考え、そして行動してみようかな、という気持ちになって頂ければ、宇宙開発も一層広がりより発展していくのではないかと考えます。
実際そうしたフロンティアスピリットの跡に、徐々に道ができ宇宙開発は成り立っていったのではないでしょうか?私達はすでにツォルコフスキーやフォン・ブラウンの夢の後継者であり、宇宙開発に携われる環境にいると考えます。自分が宇宙に関わることにのみ満足するのでは無く、一般の人が思わず飛び込んでしまいたくなるようなコンテンツを用意し、理解を深め、宇宙の裾野を広げていくことは、大変に重要なことであり、また宇宙開発に携わる私達の責任とも言えるのではないのでしょうか?
宇宙開発の更なる発展のため、全国の仲間と協力して、力を尽くしたい!と考える方のご意見・ご参加をお待ちしています!
ここ数年、大学における学生主体の宇宙プロジェクトが破竹の勢いで拡大しています。
例えば東大・東京科学大学が初めて衛星製作の経験をすることになったCanSatプロジェクトは、開始からたった4年しか経っていないにもかかわらず今や大学院生の教育用プログラムとして講義で扱われるまでになっています。
そして多くの方がご存知のことと思いますが、6月末には東大・東京科学大学のCubeSatが実際の軌道上に打ち上げられるところにまでたどり着きました。
この流れはさらに加速しており、現在でも多くの大学において斬新なミッションを遂行するロケット・衛星プロジェクトが盛んに提案され、実行されています。
大学で学生自身がプロジェクトを進めていくことの意味はますます大きくなっており、いずれ日本の宇宙開発に大きな影響を与えていくものと考えられます。
しかし日本の現状では、大学の予算不足は当然の懸念事項として、他にも衛星では打ち上げロケットや周波数の問題、ロケットでは打ち上げ場所やその他法的な問題など解決すべき課題は山積しています。
これらは一つの大学だけで対処できるほど単純なものではありません。
このような中、UNISECというNPO団体が設立されることは必然的ななりゆきだったのかもしれません。
UNISECはまだ生まれたての赤ちゃんです。
現在起こり始めている大学宇宙プロジェクトのビッグバンを一過性のものにしないためにも、今はこの赤ちゃんを大事に育てていかなければなりません。
学生主体のプロジェクトを支援する機関であるからこそ、将来UNISECが立派な大人になるためには、学生のしっかりとした主張・意見を組み入れていくことは必要不可欠だと考えます。
私は、自分がこれまで経験してきたことをこの場で生かし、大学宇宙プロジェクトが次々と成功していくように、そして多くの学生や国民が宇宙に対してもっと関心を持ってもらえるように、微力ながらUNISECに貢献できたらと考えています。
性格的には無口でまじめな部類に入ると自分では確信しているのですが、多くの人からはよく否定されます。
また几帳面で、細かな仕事が得意だと思っていますが、これについても多くの人からはよく否定されます。
最近の悩み事は、ニュースステーションを見ると「何でそんな時間に家にいるんだ」と責められることです。
ちなみに最近博士進学を決めてしまったので、あと3年は学生です。
言い忘れてましたが、名前は「ともや」ではなく「ゆうや」です。最初からちゃんと読めた人は小学校3年のときの担任と親だけです。