法人会員の声 サカセ・アドテック株式会社様

繊維を縦、横、斜めの3方向から竹籠のように編む「三軸織物」を生産できる1988年創業の世界唯一の企業です。
当織物の構造は軽量で丈夫で型崩れがしにくいという特徴を有す。この特徴は極限の軽量化が求められる宇宙分野において事業化が図られた。90年代前半に米国宇宙産業と出会い宇宙材料の開発を行い、その後欧州、我が国と販路を広げていった。最も使用されている用途は静止軌道衛星の大型アンテナ材として世界シェアの50%を占めるまで成長した。2000年代に入るとJAXAオープンラボ制度(05年~08年)による宇宙インフレータブル構造の共同研究を通して、軽量膜伸展・展開構造の研究開発に着手した。07年9月打上げの観測ロケットS520―23号機に当構造の伸展アンテナを搭載し我が国で初めて宇宙インフレータブル構造の宇宙実証に成功した。その後12年7月打上げのJEM・SIMPLEミッションとしてKIBO暴露部にて当構造伸展マストの展開実験および長期運用データの取得を行った。一方で、インフレータブル構造はガスにて膨張させるため様々な問題を抱えていた。そこでガスを使わず開発したブームの復元力による自己伸展・展開構造技術を開発し、アクセルスペース社と共同でデブリ化防止機器の実用化を図った。更にJAXA電力セイル技術との融合により、世界最軽量級膜展開型太陽電池パドルを開発し今後の月探査・深宇宙探査プロジェクトへ参画し、貢献を図る。このように我が国における軽量伸展・展開構造機器のフロントランナーである。
一方で、ビジネスモデルとして「宇宙技術の地上転用」を図ることも進めており、水星探査のアンテナ材料の技術シーズを活かし、軽量・不燃でかつ自由に成形できる審美性を備えた建築内装材とし、美術館・空港・商業施設・ホテルやオフィス空間などに展開している。更に、三軸織建築内装材の光拡散性や気流拡散性を応用しカーボンニュートラルの社会課題に対応した製品をより販売予定である。社会貢献として微力ながらお手伝いしている文化財保存・修復分野において昨年度は、大英博物館所蔵のミケランジェロ作品の保存・修復に使用され大変光栄に存じています。