主な事業内容

携帯電話やパソコンのイメージが強いかもしれませんが、多くの企業の重要なシステムの開発、運用に携わり、お客様の企業活動を影で支えています。
また、昨今はお客様のビジネス成長と社会課題の解決に挑むFujitsu Uvanceというソリューションに注力しております。

一方で非常に「尖った」技術力を持っています。
例えば、当社が理化学研究所と共同開発したスーパーコンピュータ「富岳」や量子コンピュータなど最先端の技術を保有しております。
そして尖った技術を武器に宇宙開発にも長年深く関わっています。
今回は富士通と宇宙の関わりについて少しご紹介したいと思います。

富士通と宇宙の関わり

宇宙に関する仕事というと人工衛星やロケットなどが比較的イメージしやすいですが、それらを地上で支えるシステムを含め、実際は多くの企業や人材が携わる大きなプロジェクトになります。
当社はその中でも「軌道決定システム」の開発に長年携わり人工衛星の軌道計算技術を磨いてきました。

人工衛星がどこを飛んでいたのか、そして今後どのようなルートを飛んでいくのか、これらの情報が正確に分からないと、人工衛星と通信したり、人工衛星に与えられたミッションを達成することが難しくなってしまいます。

また上空数百キロメートルという低い軌道を回るような人工衛星は秒速8キロメートルものスピードがあり、計算にわずかな誤差があっても見失ってしまう可能性があるので精密さが求められます。

当社は宇宙空間で人工衛星が受ける様々な現象をモデル化し、人工衛星の軌道を正確にシミュレーションする技術に長けています。「希薄な大気が衛星に及ぼす減速効果」、「相対性理論による時間のずれ」、「地球の自転のゆらぎ」など、普段の生活では出会わないような現象も考慮に入れ、より正確なシミュレーションを行う必要があります。

軌道技術の利用シーン

地球から何億キロメートルも離れた天体に正確に探査機を誘導するのにも弊社の軌道計算技術が役立っています。
小惑星リュウグウからサンプルを採取し、2020年12月に地球に持ち帰ることに成功した「はやぶさ2」を支えたコア技術「高精度軌道決定技術」は、かたつむりより遅いスピード変化(0.1mm/sの精度)を検出できる技術です。

また近年増加し続けているスペースデブリと言われる宇宙ゴミが、拡大を続ける宇宙活動に影響を及ぼし始めています。軌道計算技術は、スペースデブリが宇宙空間のどこを飛んでいるのかを予測する事にも役立っています。スペースデブリは人工衛星と同じように高速で地球を周回し、万が一衝突するようなことがあれば、人工衛星に甚大な被害をもたらす恐れがあります。

当社は、これからも人工衛星や探査機の軌道計算技術で宇宙のミッションを支え、スペースデブリの軌道の把握に取り組み、今後ますます身近になっていく宇宙空間での活動の安心・安全の実現に貢献して参ります。