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母校訪問プログラム2005

アウトリーチ報告書

東京工業大学 JAXA連携講座 修士1年 船木勇佑

2005年3月15日に,私の母校である岡山高等学校で宇宙講演を実施させて頂きました。最初はクリスマス講演の予定でしたが,度重なる日程の変更を経て,辿り着くことができました。今回の講演は過去2回の母校訪問とは違う形式で行われ,訪問したOBは私1人ではなく、合計10人にも及びました。この10人は、それぞれ基本的に違う大学、学科の学生です。特別授業という形で、高1・高2合わせて300人が、それぞれの興味のある人の話を,各OBのところに行って聴くというスタイルでした。

students lecture

講演内容は,大きく分けて,
@自己紹介(自分達が男子校最後の代であったこと)
A宇宙開発とは?B超小型衛星開発(CanSat,CubeSat)
B研究紹介
cansatの3項目です。当初はCanSatやCubeSatの話をメインにしようと考えていました。ですが,いざ箱をあけてみると,超小型衛星開発という「モノ作り」の話よりも,もっと一般的な宇宙の話の方が興味をもってもらえたようです。やはりポイントは、「相手が宇宙にあまり興味をもっているわけではない、それでいて専門知識のない高校生」というところだと感じました。宇宙開発の話をする上で、CanSatやCubeSatに限らず、人工衛星自体が一般的にマイナーです。そこを無視してしまうと、一部のマニアックな高校生にとってはうれしいかもしれませんが、残りの子達はついて来られず、つまらないと思ってしまうでしょう。実際、マニアックな子は、ここぞとばかりに講演後に質問に来ました。

私は幸いに多くの方から事前に助言を頂いていましたので、反応を見ながら、内容を切り替えていくということができました。天文の知識があれば星の話、オカルトの知識があれば宇宙人の話、アニメ好きならガンダムや宇宙戦艦ヤマトの話などもできれば良いかと思います。また,文系の学部の方にも母校訪問をやって欲しいと思いました。宇宙開発は理系の仕事と思っている子達が多く,文系にはチャンスが無いと感じているようです。文系の立場から宇宙開発の話をするのも面白いと思います。

students
著者(右)

私の次に母校訪問をする方は、準備をする上で、講演対象のことをよく考えてから、話す内容を決定することをお勧めします。「伝えたいこと」も大事にしながら「伝わること」を意識して、宇宙の魅力を「伝える」。この点を是非とも重視していけば,きっと良い講演ができると思います。

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