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証言:此上 一也(このうえ・かずや)![]() 作業中の雰囲気がそんなに悪かったわけではないんですが、時間が長くて、単調な作業が続いていて、徹夜しないといけませんから、みんな気分的にまいってしまっていた記憶があります。そういう状態のときに、機嫌が悪くてあたりちらしてしまうひとと、ただただ疲れきって黙々とやってくひとの2パターンがあるみたいですね。やはり、24時間交代は肉体的にもきついので、12時間交代くらいが適切だなあと感じました。 |
● 試験の結果
試験の結果、いろいろなことがわかりました。たとえば、キューブサットの中で極端に温度が下がってしまう箇所があるということ、極低温だと電池が電流を流せず、バス機器が正常に動かないことなどです。つまり、温度対策(できるだけ温める)が必要だということがわかりました。
ただ、電子機器の動作保障が、スペック上は大丈夫という程度だったのできちんと動くかどうか分からなかったし、衛星の温度状況も簡単なシミュレーションしか行っていなかったので、未知の環境で使用する事はとても不安でした。
とはいうものの、模擬環境とはいえかなり過酷な環境でも元気に衛星が動作してくれたことは、開発員全員にとってかなりの安心材料になりました。また、温度分布が確認できた事で温度対策の目安にもなりました。