2010年度 学生代表


梯 友哉 |神保 明菜
梯 友哉

梯 友哉 さん

所属:慶應義塾大学大学院 理工学研究科 高橋研究室
修士1年

1.学生理事を希望する理由

~宇宙開発を目的から手段へ~

「単独の研究室や団体だけではなし得ない大規模プロジェクトや、多くの学生が参加できる草の根的な活動を実施する.」これは,UNISECの学生組織UNISONの目的である. これまで,本目的の下で,UNISEC内の大学間協力プロジェクトとして,GSN(Ground Station Network)やUNITEC-1などが成果を上げている. また,草の根的な活動として,母校訪問プロジェクトなどのアウトリーチ活動が行われてきた. しかし,GSN・UNITEC-1共に衛星分野に閉じた協力体制であるし,母校訪問プロジェクトは下火になっていることも否定できない.

また,同時にUNISECでは宇宙開発が“目的”となっているのではないかと感じられる.人工衛星やCanSat,ロケットの開発を通じて知識や技術を身につけてはいるが,これらの開発が社会の役に立っているかというと,疑問が残る. 宇宙開発は“手段”であり,“目的”ではない.UNISECに所属する人は少なからず「宇宙へ行きたい」という思いを持っていると思う. この思いは,強いモチベーションになる素晴らしい武器ではあるが,あくまでも自分の目的である.宇宙開発は,産業を育成する,環境問題を改善する,世界を平和にする,大切な人を幸せにする,そういった夢・目的のために存在するのだと私は信じてやまない. このような大きな目的のためにも,UNISEC内における競争・協力体制の構築や,アウトリーチ活動の活性化の必要性を強く感じる.

しかし,現状として,近年のUNISECは各大学が独自のプロジェクトを進め,UNISECとしての強みを生かしきれていない部分がある. もちろん,各々の大学が力を付けてきており,単独で高度なプロジェクトを実施できるようになったことは素晴らしいことである.しかし,UNISECの力はこんなところで止まるとは思っていない. UNISECというコミュニティとして,競争だけでなく協力できる体制の下で,仲間でありライバルであり互いが切磋琢磨できる関係を築きあげることで,より高みを目指せると思っている.

そこで,私はUNISEC学生理事・UNISON代表となり,UNISECとして力を合わせていける体制を構築していきたいと考え,立候補した.UNISECは,ヨコに分ければ衛星とロケット,タテに分ければ学生と先生方・OB/OGという幅広いコミュニティである. この利点を最大限に利用して,大学間のヨコの繋がりはもちろん,理事会等先生方やOB/OG組織であるUNISASとのタテの繋がりも大事し,現在バラバラになっているこれらの力を集結させることで,より大きな目的の達成を目指したいと考えている. さらに,宇宙開発の裾野の拡大のため,一般の方々に宇宙開発の社会への貢献について理解して貰うことは今後の宇宙開発において非常に重要であると考えられる.UNISEC内で閉じたコミュニティを形成するだけでなく,ヨコとタテ以外にUNISECのソトを見て,一般の人をも宇宙開発に巻き込めるように,アウトリーチ活動を推進していきたい.

シーズベースの開発から,ニーズベースの開発へ.目的の宇宙開発から手段の宇宙開発へ.

UNISECとして大きな「目的」の実現を達成できるよう,学生理事として尽力したい.

2.学生理事になって実現したいこと

~UNISECに競争と協力を~

・ヨコとの繋がり (ロケットと衛星のコラボ・交流機会の提供)

少し歴史を振り返ると,UNISECはより効果的な活動を行うために,「大学衛星コンソーシアム」と「ハイブリッドロケットグループ」が合体して,設立している.しかし,現在に至るまで,能代宇宙イベントにおいて,CanSatをロケットに搭載して貰うなどの小さい活動を除き,衛星とロケットで積極的にコラボしたプロジェクトは見当たらず,UNISECとしての力を存分に発揮できていない.そこで,衛星・ロケット分野の競争力向上に加え,異なる分野の積極的協力のために,衛星とロケット分野を統合した新しいコンペティションなどを実施したい.
また,各大学間の懇親を深めることと,ライバル心に火をつけることを目的に,新しいスタイルの交流機会を提供していきたい.具体的には,学会等を利用した定期会合や,ワークショップ時のポスターセッションと懇親会を組み合わせた交流,ワークショップ後のスポーツ大会・開催校の大学見学,UNISEC忘年会などの飲み会等を考えている.

・タテとの繋がり (先生方・UNISASとの交流・突き上げ型アプローチ)

現在,UNISASとの交流イベントとしては,UNISON-UNISAS合同イベントが挙げられるが,開催当初に比べて参加者が減少している印象を受ける.また,UNISONと先生方との交流は,全くと言っていいほど行われていない.しかし,今後の日本の宇宙開発を支えていくためにも学生と先生方・UNISASの協力体制は無くてはならないものであると考えられる.そこで,UNISONと先生方・UNISASの交流を深めるためのプロジェクトを推進したい.例えば,資金援助やメンバーリスト作成を行い,先生方やUNISASメンバーを各大学のレビュー会などに呼び,指導・アドバイスを頂けるようなシステム体系を構築することを考えている.
ここで,ただの交流や指導をして貰うだけではなく,上の人に刺激を与えられるような,競争力ある“突き上げ型”のアプローチが必要であると考えられる.先生方やUNISASはボランティア活動を行っているわけではない.そのため,自分たちがインプットを得たいと思ったのであれば,それだけのアウトプットを行う必要があると考えられる.先生方やUNISASメンバーが考え付かないような,それでいて役に立つような,上へ突き上げるプロジェクトを考案していきたい.

・ソトとの繋がり (アウトリーチ活動・日本第2の宇宙団体へ)

目的としての宇宙開発を考えた場合,これからの社会を担う小中高生の人材育成は大変重要である.宇宙を通じた活動によって,子供たちが,いのちの大切さを学び,幅広い視野を身に付け,将来的に宇宙開発を含めた様々な分野で活躍することができれば,今後の社会のためになると思う.また,宇宙開発を進める上で,その意義を一般の人に理解して貰うことも重要であり,そのために,積極的なアウトリーチ活動を推進していきたい.各大学における活動をしっかりと評価できる制度を構築すると共に,UNISEC全体としても活動を行える機会を設けたいと考えている.さらに,学会の教育セッションなどにおける活動発表・紹介なども実施していきたい.
また,宇宙開発の競争として,宇宙開発を実施している企業・組織を雲の上の存在として捕らえるだけでなく,一つの競争相手として考えられるくらいの活動を実施していきたい.このことが,日本の宇宙開発の競争力を向上させることや,基幹産業として発展することにも繋がると考えられる.相手の後を追い,同じフィールドで戦うだけでは競争が難しいと考えられるため,相手のやらないことなど違うフィールドで勝負を仕掛ける必要がある.長期ビジョンになるが,有人宇宙開発などを実施などが有効的な手段だと考えられる.

3.自己アピール

~学生間,学生と理事会・UNISAS,そして地球と宇宙の“かけはし”に~

kakehashi yuyaUNISECに加盟して2年しか経っておらず,ホンモノ人工衛星を作ったことも無ければ,ロケットには触れたこともなく,本当にまだまだわからないことだらけである.それでも,宇宙に対する思いは強く,負けず嫌いで人一倍努力できることを武器に,これまでCANSATの開発担当・プロジェクトマネージャ,UNITEC-1のOBC開発担当,慶應義塾大学アウトリーチ活動の広報担当,UNISEC WORKSHOP 2009の事務局長を務めてきた.
こうした活動の中で,自分なりに宇宙開発について,UNISECについて,より良い社会の実現に向けて何ができるかということについて考えてきた.そこで,自分の「笑顔の溢れる世界をつくりたい」という目標のためには,個人の力だけではなく,競争し協力できる仲間の大切さに気づいた.この2年間で出会った素晴らしいUNISECの仲間と,競争し協力していくことで,夢の実現に近づくのではないかと強く感じ,UNISEC全体の競争力と結束を強めていきたいと思っている.梯という名の下,ヨコとの繋がり・タテとの繋がり・ソトとの繋がりの橋渡しをし,UNISEC全体の力を向上させていきたい.

宇宙には一人では行けない.
衛星だってロケットだって,サブシステムが組み合わさってできている.
宇宙開発も,ロケットがあって衛星があって皆の力があって,組み合わさって成功する.

UNISECには,ロケットがあり,衛星があり,支えてくれる先生方やOB/OGの方がいる.
そして,熱い学生がたくさんたくさんいる.
このUNISECの力で,上へ.上へ.宇宙へ.より大きな「目的」の実現を目指していきたい.

「気力・体力・努力」を大事にし,何事にも全力でぶつかっていく熱いハートを持って,より良いUNISECの実現に向けて全力を尽くす所存である.


神保 明菜

神保 明菜 さん

所属:東海大学工学部 航空宇宙学科航空宇宙学専攻
東海大学学生ロケットプロジェクト代表
4年

1.学生理事を希望する理由

UNISECの加盟している研究室・団体による衛星やロケットの打ち上げは、ここ数年で増大しています。それと共に加盟団体数・学生数も増大してきました。また、2009年度よりARLISS・能代宇宙イベントの学生による運営も始まりました。これらの運営やUNISONプロジェクトなどを通じて衛星・ロケット共に横の繋がりが徐々に増えてきたようにも感じます。しかしながら、衛星・ロケットなどといったカテゴリーの枠を超えたUNISECならではの繋がりもあるのではないでしょうか。私はこのカテゴリーを超えた学生同士の繋がりを学生理事という立場で実現したく、希望しました。

学部1年生からUNISECに加盟し、総会やワークショップなどを通して様々な体験をすることができました。今度は私が学生理事という立場から、同じ「宇宙人」である学生が共に繋がる為の架け橋となりたいと思います。このような思いから、私は学生理事になりたいと考えました。

2.学生理事になって実現したいこと

・イベント運営の確立

先ほど述べたように2009年度より能代宇宙イベントとARLISSの学生による運営が始まりました。私は能代宇宙イベントのハイブリッドロケット打ち上げの運営に携わりました。学生が運営する初年度ということもあり、手探り状態での運営を行い、反省点も多々あります。今後、学生理事が運営に関わるのか否かという点も含め、学生運営の確立を行いたいと考えています。

・アウトリーチの充実

現在、学生ベースで行うアウトリーチ活動が欠けているように感じます。これはUNISECの予算不足に繋がる問題でもあります。また自分たちが行う活動を外部に情報として発信することが出来なければ、いかに素晴らしい活動をしても認知されることはありません。UNISEC加盟団体はそれぞれの活動で忙しいという言葉も多々聞きます。だからこそ、学生が負担に感じずに行えるアウトリーチ活動を模索する必要があるのではないかと考えます。

・UNISASとUNISONの更なる交流

UNISASが発足してから4年が経過しました。UNISASとの交流は総会・ワークショップと合同イベントに限られてしまっています。しかしながら、今までのUNISONプロジェクトにおける輝かしい実績を作ってこられた先輩から学ぶことは多く、もっと交流できる場を作るにはUNISASの方々に任せる受動的な姿勢ではなく能動的にUNISON側から働きかける姿勢を持つことが必要だと考えます。そのためにUNISONとUNISASとの関係のあり方を考えたいと思っています。

・カンサット・ロケット合同プロジェクトの発足

同じ能代宇宙イベントでカンサットとロケットの協議が行われているにも関わらず、その交流は懇親会と技術交流会に限られてしまっています。過去には東海大学のハイブリッドロケットによる慶応大学のカンサット放出も行われています。このような合同実験、ひいてはカンサット競技を同じUNISEC加盟団体のロケットを用いて行うことを目指したいと考えています。

3.自己アピール

学部1年生から東海大学学生ロケットプロジェクトに入り、様々なことを体験してきました。先ほど述べたようにUNISONでは母校訪問プロジェクトに関わり、東海大学では2009年3月に行われた北海道大樹町でのロケット打ち上げ実験ではプロジェクトマネージャーを務め、同じ年には広報班長として活動し、今年は代表となり、そして能代宇宙イベントのロケット打ち上げの運営に関わり、この3年半強の大学生生活で本当に様々なことを経験しました。これらの貴重な体験・経験を活かしてUNISECをさらに盛り上げていけたらと思います。
貴重な経験の中には自分の未熟さ、至らなさに気づかされる場面も多々ありました。しかし、これかの経験も自らの糧として学生理事を務めたいと考えています。体力はめっきり衰えてきましたが、中高時代は少林寺拳法で鍛えた武闘派でもあります。体力がない分は根性で補います。
こんな私ですが、よろしくお願いします。