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2022年1月4日
桒原 聡文 (Toshinori Kuwahara) 東北大学准教授

UNISECの皆様へ

桒原 聡文 (Toshinori Kuwahara)

皆様,新年明けましておめでとうございます.

皆様が安らかな気持ちで2022年を迎えられましたことを,そして新たな目標と熱い想いを胸に,健康に新年をスタートされましたことを,切にお祈り申し上げております.
新年のご挨拶をさせていただきます.

未だCOVID-19に因る未曾有の困難が続く中ではございますが,UNISECは創意工夫の下,活発に活動に取り組んでおり,2021年も大変実り多い一年とすることができました.
最初に,これらの主要なイベントの実施状況についてご報告させていただきたいと思います.

まず,オンラインでの開催となりましたが,昨年はUNISEC Takumi ConferenceとUNISEC総会を7月に,UNISEC Space Job Fair 2021を11月に,UNISECワークショップを12月に開催致しました.
また,コロナ禍の大変な状況ではございましたが,朝霧CanSat投下実験が9月に,能代宇宙イベント(共催)が11月に,現地開催されております.
更にUNISEC Globalの活動もご紹介させていただきますと,2020年9月より開始致しました,UNISEC Global Virtual Meetingを毎月実施すると共に,第7回のMission Idea Contestを11月に主催致しました.
一方で,ARLISSは昨年も残念ながら中止の判断となっております.
本年の実施可否については未定ではございますが,パンデミックの状況が世界的に緩和され,3年ぶりに現地開催が実現することを祈っております.

また,UNISECの事業として,HEPTA-SAT トレーニングプログラム,Road-to-SPACE (RTS) Club,UNISEC アカデミーの運営も実施致しました.
HEPTA-SATトレーニングプログラムについては,トレーニングキットの販売や,複数の出張・オンライン講義が実施されました.Road-to-SPACE Club については,昨年7月より,定期的なメルマガの発行を開始しています.
そして,昨年2月に開講したUNISEC アカデミーについては,第一弾の9講義に加え,第二弾の11講義の実施が完了しております.
尚,第二弾講義は現在も継続しており,本年1月に3講義の実施が予定されています.

更に,昨年より複数の受託事業にも挑戦致しております.
まず,昨年4月には,UNISECはJAXAと,『国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟からの超小型衛星放出を用いた学術利用及び人材育成に係る包括的な連携協力の推進に関する協定』を締結致しました.
これを基に,同じくJAXAからの受託事業として,国際宇宙教育事業であるKiboCUBEアカデミー事業と,JAXAが有償で提供する「きぼう」からの超小型衛星放出機会を利用した,国内大学向け超小型衛星放出機会の提供事業J-CUBEに着手しております.

また,2020年後半に実施致しました,超小型衛星Lessons Learned共有会での成果を基に,JAXAより「超小型衛星の成功率向上に向けたJAXA知見を活用した支援方法の調査検討」業務を受託し,超小型衛星の成功・失敗事例調査結果に関する報告書の作成や,超小型衛星のミッションアシュアランスハンドブックの策定,JAXAの支援方法の検討などに取り組んできております.

尚,革新的衛星技術実証プログラムの第2回打上げが成功したことも,UNISECにとっても大変大きなイベントでございました.
数多くのプロジェクトが革新的衛星技術の軌道上実証に挑んでいます.
超小型衛星コミュニティの更なる技術力向上と裾野拡大に繋がっていくことを切に願っております.

このように,UNISECは2021年も,一年間を通して高い活動レベルを維持できたと思います.
この場をかりて,ご尽力,ご協力いただきましたご関係の皆様に,改めて深く御礼申し上げます.

次に,2022年についても少し先取りしてみましょう.
本年2月には延期となっていた第33回 International Symposium on Space Technology and Science (ISTS)が大分県で開催される予定です.
また,上述したUNISECのイベント,事業については基本的に全て継続実施の計画となっております.
UNISEC Takumi Conferenceも実施の予定であり,本年についてもUNISEC挑戦賞の公募を行う予定です.
延期,もしくはオンライン開催となっていた国際会議についても現地開催が再開されるものが増えてくることが期待されます.

更には,EQUULEUSやOMOTENASHIの月に向けた打上げも間近に迫っています.
そのようなこともあり,昨年末のUNISEC教員会議においても,超小型衛星の推進装置に関する研究開発の重要性が,改めて認識されたところです.
2022年を境に,超小型衛星の活動の場が大きく変わった….
本年はそのように回顧される一年となるのかもしれません.

一方,少し心配なことがあるのも事実です.
昨年12月のUNISEC ワークショップでは,学生会員の方々の参加が大変少なかったようです.
UNISECの価値は,「学生たちの元気さと熱気が,参加者を魅了し続けているかどうか」に依ると考えています.
昨年にも申し上げました通り,UNISECは,”やりたい”が見つかる場所,やりたい事ができる場所,将来に手が届く場所,夢が生まれ実現する場所,そういう存在でありたいと思います.

UNISEC学生会員の皆様には,このような大変な時代であるからこそ,UNISECという場所で自由に飛び回り,世界に巣立っていってもらいたい.
私はそう願っており,そしてこれはUNISEC関係者の共通の願いであると思います.
2020年代に,宇宙は今までにないほど普段の生活に溶け込み,地球-月文化圏が形作られていくことでしょう.
UNISECはその実現に向けた鍵を握っています.
皆様と共に,その発展の道を歩めることを大変嬉しく,頼もしく思っています.

簡単ではございますが,2022年の年始のご挨拶とさせていただきます.

末筆ながら,この度,新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますと共に,ご家族・ご関係の皆様に心よりお見舞い申し上げます.
また,全国で懸命にご尽力いただいております医療従事者の皆様に,改めて深く感謝申し上げます.

皆様の健康と安全,そして社会の平穏を心からお祈り申し上げております.

本年も何卒宜しくお願い申し上げます.